安全・経験・技術の「プラント工事」と電気事業法など法規に対応した「製缶品製作」 三進工業株式会社
実証プラント向けのコーンルーフタンクの製作事例をご紹介します。実証プラントとは…基礎研究の段階を経て、ある製品の商品化および量産化をするために、製品の品質や生産方法などについて実験を行うための試験用プラントをいいます。今回、お客様が未利用資源を活用した水素の製造・貯蔵・輸送、さらには国内おける水素エネルギーの利用までをサプライチェーンとして構築するための技術開発を行うこととなり、その水素製造の基となる液体を貯蔵するためのタンクの設計・製作を当社にて行うこととなりました。
コーンルーフタンクとは…屋根の形状が円錐型になっており、最も一般的な円筒型のタンクです。重油、水、軽油等など様々な液体の貯蔵に用いられています。本件はお客様の要望により一体物で製作で、かつ納入先まで陸上輸送できる最大の大きさのコーンルーフタンク(内径φ3000×高さ7200H)6基の設計・製作でした。これだけの大きさのタンク6基の製作ですから、製作過程においても組立・仮置きスペースが多く必要となるため,他の製品との調整に大変苦労しました。
また、タンクの高さが当社工場内天井クレーンの高さギリギリのため,トレーラーへの積込みの際の横倒しにも綿密な計画が必要でした。適用法規は消防法、水張試験を実施する必要があったため6基分でおおよそ300,000ℓの水を使用しました。また、気密試験の際,タンクに水を張った状態で上部空洞部(コーンルーフ部)の気密試験を行いましたが、同様の試験は当社でも経験が無く不安もありましたが無事に問題なく終了することができました。
消防法適用ということで川崎市消防局殿の立会検査も受検し無事に合格しました。
本件は製作だけでなく設計を含めての受注であり,お客様との打合せ,調整,図面変更・修正等に大変苦労しました。受注から納品まで約1年がかりのプロジェクトになりました。
私たち三進工業へのお問合せは、お電話・メールのどちらからでも構いません。プラント建設での機器据付けや、圧力容器・蒸気だめなどの製缶品製作など、お気軽にご相談ください。