清掃工場向け高圧蒸気だめ製作
久しぶりの「板巻き」での製作でした!
ごみ焼却発電に使用される高圧蒸気だめの製作事例をご紹介します。まずは高圧蒸気だめの用途ついて説明します。清掃工場はごみを焼却するだけではなく、焼却によって発生した熱をボイラを通して回収し、発電や熱供給を行うなど、エネルギーの有効利用を図る施設です。ごみを850℃以上の高温で燃焼させますが、その高熱によりボイラ内に蒸気を発生させ、さらに高圧にした蒸気の力でタービン発電機を回して発電を行います。そのボイラから回収された蒸気をタービン発電機やその他余熱利用設備等に分配する役目を担うのが高圧蒸気だめです。そのため、高圧蒸気だめはボイラ関連機器のなかでも最も重要な機器の一つになります。また、本物件の適用法規は電気事業法となり、規格は発電用火力設備の技術基準に基づき溶接事業者検査対象となります。
今回の物件はお客さまより、他社では技術的に製作できないので三進で対応できないかとのお問合せがあり、社内で検討を行った結果、過去にも実績がありぜひ取り組もうと関係者が一致団結したことがきっかけで受注に至りました。通常、高圧蒸気だめの胴体には既製品のパイプを加工して使用されますが、今回はボイラ用鋼板(SB410 板厚19㎜)をパイプ形状に曲げ加工しての製作になり、当社としてはこの方法では久しぶりの製作となります。また、製品の全長も6150㎜と蒸気だめとしてはとても長く、溶接事業者検査員による本体の板巻き加工の寸法検査、長手溶接部の開先検査等に合格すべく、製作するメンバーたちと施工方法について充分に検討を行い、無事に合格することができました。納品後もお客様より高評価をいただき、今後に繋がる物件だったのではないかと思います。
製作事例(圧力容器)一覧
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