安全・経験・技術の「プラント工事」と電気事業法など法規に対応した「製缶品製作」 三進工業株式会社
最近の清掃工場向けのボイラは以前よりも高温、高圧で使用されるものが多くなってきており、それに付属する高圧蒸気だめも同様です。今回ご紹介する蒸気だめについても高温、高圧用の材料を使用することになっており、受注当初、当社で保有している溶接施工法では対応できませんでした。そのため、チャレンジ精神を前面に打ち出して社内関係者が集り検討を行い、今後の受注活動、スキルアップのためにも新たに溶接施工法を取得して取り組もうということになりました。
溶接施工法とは…
溶接施工法とは溶接継手の品質を確認するため、かつ溶接方法の妥当性を確認するため、実際の製品と同じ区分の材料、溶接方法、溶接材料、溶接条件などによってテストピースの溶接を行い、曲げ試験、引張試験等を行って健全性を確認されたものをいいます。今回は新たに二つの溶接施工法を取得し高圧蒸気だめの製作に挑みました。
本件は前述の通り高温、高圧用の材料を使用しており、法規にて要求されている溶接後熱処理、放射線透過試験等も実施しました。従来の蒸気だめではほとんどなかったことです。また、使用される材料も数種類あり、溶接材料の管理にも特に注意を払いました。なぜなら、誤った溶接材料にて溶接してしまうと清掃工場稼働後に割れなどの欠陥が発生し、それだけで清掃工場の運転を停止させてしまうからです。清掃工場は衛生的な都市環境と生活を支える重要な社会インフラなのです。
今回の蒸気だめは胴体の長さについても6600㎜と従来よりも長く、溶接や熱処理での歪を考慮して製作する必要があり、製作に携わるメンバー全員が集まって充分に検討を行い製作に臨みました。その結果、溶接事業者検査員による数々の検査に合格し、無事にお客様にこの高圧蒸気だめをお届けすることができました。続けて同じお客様より同様の高温、高圧用の材料を使用した高圧蒸気だめ製作のお話をいただき、とても苦労はしましたが溶接施工法を取得してよかったと実感しております。
私たち三進工業へのお問合せは、お電話・メールのどちらからでも構いません。プラント建設での機器据付けや、圧力容器・蒸気だめなどの製缶品製作など、お気軽にご相談ください。