安全・経験・技術の「プラント工事」と電気事業法など法規に対応した「製缶品製作」 三進工業株式会社
下水処理場向け空気予熱器の製作事例をご紹介します。今回の空気予熱器は下水処理場の汚泥焼却炉の一部で、その名の通り燃焼用の空気を予熱する熱交換器です。上部ヘッダー、No.1空気予熱器本体、中間ヘッダー、No.2空気予熱器、下部ヘッダー、伸縮継手2組をそれぞれ製作し、現地ですべて組立てると全長17mにもなります。使用する材料はSUS304、SUS309、SUS310Sおよび海外規格のステンレスなど多種となるため、溶接材料の誤使用を防ぐためにスプレー、色ペンを使い識別管理を徹底しながら作業を進めました。
また、我々がほとんど経験したことのない海外規格のステンレス材料の溶接を行うため、当社所有の溶接機を使用しての最適な溶接条件設定を探すのには大変苦労しました。溶接グループのメンバーには感謝です。組立作業においては分厚いステンレス材料を溶接した後に機械加工を行うため、できるだけ歪を抑えるよう、その都度若手、ベテランのメンバーが集まってアイデアを出し合い作業を進めていきました。その甲斐あってかその製品を機械加工協力工場へ持ち込んだ際には「精度よくできているので加工し易すかったです」とのお褒めの言葉をいただきました。
色々な会社の、そして様々な製缶品を加工してきた協力工場の方のお言葉ですからとても自信につながります。そんな中でも予想以上に大変だった点は、伝熱チューブの挿入工程です。250本以上のチューブをチューブシートと数多くのバッフルプレートの穴に通さなければならないからです。やっぱり我々の商売は最後は「根気」です。
最後の出荷の際は予熱器本体だけでも重量約19Tonにもなるため、2台の天井クレーンを使用しての相吊りとなり、また、回転させるために大型のチェンブロックを使用したりと作業手順の検討や段取りに大変苦労しました。最後の立会検査の際もお客様より「よくできている」とのお褒めの言葉をいただきました。現在、次回、またその次回の案件のお話をいただいているところです。
私たち三進工業へのお問合せは、お電話・メールのどちらからでも構いません。プラント建設での機器据付けや、圧力容器・蒸気だめなどの製缶品製作など、お気軽にご相談ください。